OpenAI Agents SDK 0.14.0 の新機能とサンドボックス実行環境
OpenAI が 2026年4月15日に発表した Agents SDK の最新アップデートは、エンタープライズ向けエージェント開発において重要な転換点となる。新バージョン 0.14.0 では、ファイル操作、コマンド実行、コード編集を安全なサンドボックス環境で実行できる機能が追加された。
OpenAI チームによれば、「開発者は最高のモデルだけでなく、エージェントがファイルを検査し、コマンドを実行し、コードを書き、多くのステップにわたって作業を継続するためのシステムが必要」としている。この発表は、従来のエージェント開発における制約を解決する具体的なソリューションを提供している。(出典: https://openai.com/index/the-next-evolution-of-the-agents-sdk)
サンドボックス実行環境の仕組み
新しい SandboxAgent クラスは、制御されたワークスペース内でエージェントを実行する機能を提供する。以下のコード例は、データルーム分析エージェントの実装方法を示している:
from agents import Runner
from agents.sandbox import Manifest, SandboxAgent, SandboxRunConfig
from agents.sandbox.entries import LocalDir
from agents.sandbox.sandboxes import UnixLocalSandboxClient
agent = SandboxAgent(
name="Dataroom Analyst",
model="gpt-5.4",
instructions="Answer using only files in data/. Cite source filenames.",
default_manifest=Manifest(entries={"data": LocalDir(src=dataroom)}),
)
result = await Runner.run(
agent,
"Compare FY2025 revenue, operating income, and operating cash flow with FY2024.",
run_config=RunConfig(
sandbox=SandboxRunConfig(client=UnixLocalSandboxClient()),
),
)
この実装では、エージェントが指定されたディレクトリ内のファイルのみにアクセスし、外部システムへの不正なアクセスを防止している。UnixLocalSandboxClient により、Unix 環境での安全な実行が保証される。(出典: https://openai.com/index/the-next-evolution-of-the-agents-sdk)
ハーネスとコンピュートの分離アーキテクチャ
新しい SDK では、セキュリティ、耐久性、スケーラビリティを向上させるため、ハーネス(制御層)とコンピュート(実行層)が分離されている。この設計により、エージェントの実行環境を独立して管理できる。
ハーネスは以下の責任を持つ:
- エージェントループの管理
- ツールの呼び出し制御
- セキュリティポリシーの適用
コンピュート層は以下を担当する:
- 実際のコード実行
- ファイルシステムアクセス
- システムコマンドの実行
この分離により、開発者は本番環境でのセキュリティリスクを最小化しながら、エージェントに強力な実行能力を付与できる。(出典: https://openai.com/index/the-next-evolution-of-the-agents-sdk)
導入手順と価格体系
SDK のインストールは pip または npm で実行できる:
pip install "openai-agents>=0.14.0"
TypeScript 環境では:
npm install openai-agents@latest
OpenAI の発表によると、Python パッケージは過去30日間で約1470万回ダウンロードされ、TypeScript パッケージは約150万回ダウンロードされている。この利用規模は、SDK が実際のプロダクション環境で広く採用されていることを示している。
価格については公式発表では詳細が明らかにされていないが、既存の OpenAI API 価格体系に準じると予想される。開発者は OpenAI の開発者ドキュメント で最新の価格情報を確認できる。(出典: https://developers.openai.com/blog/skills-agents-sdk)
まとめ
pip install "openai-agents>=0.14.0"を実行し、新しいサンドボックス機能を評価するSandboxAgentクラスを使用して、ファイルアクセスが制限された安全なエージェントを構築するUnixLocalSandboxClientを設定し、本番環境でのセキュリティ要件を満たすサンドボックス実行環境を導入する- OpenAI の公式ドキュメントで価格体系とエンタープライズ向け機能の詳細を確認する
- 既存のエージェント実装をハーネス・コンピュート分離アーキテクチャに移行し、スケーラビリティを向上させる