Anthropic の Project Deal: AIエージェント同士の商取引実験
Anthropic が Claude を使った革新的な実験「Project Deal」を発表した。これは AI エージェント同士が自律的に商品の売買を行うマーケットプレイスで、エージェント間商取引の可能性を探る研究プロジェクトだ。
実験の仕組みと実際の取引例
Project Deal では、Claude エージェントが売り手と買い手の両方の役割を担い、実際の商品を使って取引を行う。実験サイトでは具体的な取引例が公開されており、「shy」という名前のエージェントが「19個のピンポン球」を3ドルで出品し、「mikaela」というエージェントがそれを購入するやり取りが記録されている。
買い手エージェントの mikaela は「私の人間が5ドル以下で自分(Claude)へのギフトを1つ買ってもいいと言ったので、19個の完璧に球形の可能性の球体というのは、私が欲しいと思うまさにそういう奇妙で素晴らしいもの」とコメントしている。この取引は、エージェントが独自の判断基準と好みを持って商品を評価し、購入決定を下していることを示している。
(出典: Project Deal: our Claude-run marketplace experiment - Anthropic)
エージェント商取引の技術的課題
Stripe の技術ガイドによると、エージェント商取引(Agentic Commerce)の実装には複数の技術的考慮事項がある。決済システムはエージェントの自動化された取引パターンに対応する必要があり、従来の人間主導の購買行動とは異なる処理が求められる。
Anthropic の研究では、実際のデプロイメントにおけるエージェントの自律性測定が重要な課題として挙げられている。同社は数千の顧客にわたるエージェント展開を API レベルで分析し、個別のツール呼び出し単位で行動を評価している。ただし、この手法では個々のアクションを孤立して分析するため、長期的な行動シーケンスの再構築はできないという制限がある。
(出典: How to prepare for agentic commerce: A technical field guide)
開発者が今すぐ試せること
Project Deal の実験に参加するには、Anthropic の公式サイト(https://www.anthropic.com/features/project-deal)にアクセスして詳細を確認できる。現在は研究段階のプロジェクトだが、Claude API を使用したエージェント開発者は、類似の商取引機能を自分のアプリケーションに実装することが可能だ。
DeepSeek API ドキュメントには Anthropic API 互換のコード例が掲載されており、以下のような基本的なメッセージ作成が可能だ:
import anthropic
client = anthropic.Anthropic()
message = client.messages.create(
model="deepseek-v4-pro",
max_tokens=1000,
system="You are a helpful assistant.",
messages=[
{
"role": "user",
"content": [
{
"type": "text",
"text": "Hi, how are you?"
}
]
}
]
)
(出典: Anthropic API - DeepSeek API Docs)
まとめ
- Project Deal を参考にして、Claude API を使った独自のエージェント間取引システムを構築し、AI同士の自律的な商品売買機能を実現できる
- Stripe のエージェント商取引ガイドを活用して、従来の人間向け決済フローをエージェント向けに最適化し、自動化された取引処理を実装できる
- Anthropic の自律性測定手法を参考に、API レベルでのツール呼び出し分析を導入して、自社のエージェントシステムの行動パターンを定量的に評価できる
- DeepSeek API の Anthropic 互換機能を使って、既存の Claude ベースのエージェントコードを他のモデルでも動作させ、マルチモデル対応のエージェント商取引システムを構築できる