Amazon Quick による企業内検索の統合と自動化

AWSが提供するAmazon Quickは、企業内に散在する複数システムの情報を統合し、AI駆動の検索とワークフロー自動化を実現するサービスです。法律業界向けソフトウェア大手のAderantが実際に導入し、6つのベンダーシステムを横断する検索時間を90%短縮、ドキュメント作成を75%高速化した事例が公開されています。

従来、企業のエンジニアチームは複数のダッシュボードやシステムを手動で検索する必要があり、1つのタスクに30-45分を要していました。Aderantの38人のクラウドエンジニアリングチームは、Expert Sierraクラウドベース法務管理ソリューションのサポートにおいて、Confluence、SharePoint、Gitリポジトリ、Jiraチケット、Teamsの会話、Quick Sightダッシュボードという6つのシステムに分散した情報の検索に時間を費やしていました。

(出典: Aderant transforms cloud operations with Amazon Quick

CloudOps Helperボットによる自然言語検索

Amazon Quickの中核機能であるCloudOps Helperボットは、自然言語での質問に対して6つのコアナレッジシステムから関連する回答を提供します。エンジニアは単一のインターフェースから、Confluenceドキュメント、SharePointファイル、Gitリポジトリ、Jiraチケット、Teamsの会話、Quick Sightダッシュボードすべてを検索できるようになりました。

システム統合には事前構築済みの統合機能を使用し、3つのMCPサーバーと6つの主要システムを接続しました。カスタム開発に数ヶ月を要する代わりに、数週間で運用開始できました。プラットフォームにはOkta SSOとIAMサポートを含む組み込みセキュリティ管理機能があり、カスタムアクセス制御の開発が不要です。

2025年10月にパイロット展開を開始し、2025年11月にはフル展開とChrome拡張機能のロールアウトが完了しました。2026年2月には成功を受けてProduct Support組織にSupport Helperボットを展開し、86人の追加チームメンバーにQuick機能を提供しています。

(出典: Aderant transforms cloud operations with Amazon Quick

Amazon Quick Flowsによるドキュメント自動生成

Amazon Quick Flowsは、ナレッジベース記事の作成を自動化する機能です。自動ワークフローには重複検出機能が含まれており、冗長なコンテンツの作成を防止します。

この自動化により、記事作成時間が大幅に短縮されました。従来の手動プロセスと比較して、75%の時間短縮を実現しています。エンジニアは情報検索に時間を費やす代わりに、問題解決に集中できるようになりました。

Aderantでは200件以上のサポートチケットが日々到着し、グローバルな24時間運用サポートにコミットしているため、これらの遅延が迅速に蓄積していました。Quick導入により、エンジニアは散在したドキュメントから重要なコンテキストを見逃すリスクを回避し、価値ある時間を問題解決に充てられるようになりました。

(出典: Aderant transforms cloud operations with Amazon Quick

まとめ

  • Amazon Quickの事前構築済み統合機能を使用すれば、Confluence、SharePoint、Jira、Teams等の主要企業システムを数週間で統合し、自然言語検索による情報アクセスを実現できる
  • CloudOps HelperボットとSupport Helperボットを組織の異なるチームに展開することで、100人規模のエンジニア組織全体の情報検索効率を向上させることができる
  • Amazon Quick Flowsの重複検出機能付き自動ワークフローを導入すれば、ナレッジベース記事作成の75%時間短縮と品質向上を同時に達成できる
  • Okta SSOとIAM統合により、カスタムアクセス制御開発なしでエンタープライズレベルのセキュリティ要件を満たしながら、複数システム横断検索を安全に運用できる